告別式・社葬・団体葬・偲ぶ会

イメージ=告別式

告別式

近年は、葬儀と告別式をはっきり区別して行うケースはあまりみられなくなりましたが、本来「葬儀」は遺族や近親者による故人を弔う儀式、「告別式」は友人知人が故人とお別れをする儀式で、別の意味を持った儀式です。

最近では、葬儀と告別式を一緒にして呼ぶことが多く、通夜の翌日を葬儀か告別式のいずれかの名称で呼んでいます。

遺族は世話役と相談して、葬儀・告別式で行う弔辞の受付や弔電拝読の打ち合わせ、会葬者の席順と焼香順、受付・会計の再確認をしておきましう。

葬儀・告別式の進行

葬儀・告別式の進行は次のとおりです。

  • 会葬者が着席
  • 僧侶入場
  • 開会の辞
    進行係あるいは葬儀社の司会者が務めますが、時には僧侶が務めることもあいります。
  • 僧侶読経
    故人があの世で成仏できるように読経します。
  • 弔辞拝受
    葬儀告別式の規模にもよりますが、弔辞の拝読者は大体1人3分程度で2〜3人が述べ、読み上げた弔辞は祭壇に供えられます。
  • 弔電拝読
    葬儀告別式が始まる前に、あらかじめ数点の弔電を選んで、おき、電報文を読み上げます。残りは差出人の氏名のみを読み上げ、祭壇に供えます。
  • 焼香
    葬儀告別式での焼香は、喪主、遺族、会葬者、葬儀委員長の順に名前を呼ばれますので、それに従って祭壇の前に進み、焼香します。
  • 読経
  • 僧侶退場
  • 葬儀委員長の挨拶
  • 閉会の辞
    閉会が告げられたら、会葬者は会場の外に出て整列し、出棺(野辺の送り)を見送ります。

会葬礼状文例

亡父の葬儀および告別式に際しましては御多用中にもかかわらず御会葬をいただきまたご丁重なる御芳志まで賜りましたましたこと厚く御礼申し上げます
葬儀の折には混雑にとりまぎれ不行き届きのこと多々ございましたこと深くおわび申し上げます
本来ならば参上し御挨拶申し上げるべきところでございますが略儀ながら書中をもちまして御挨拶申し上げます
平成○年○月○日
喪主 ○ ○ ○ ○
親戚一同

葬儀での心づけ

葬儀でお世話になる人への心づけについては、葬祭業者から金額を含めて、あらかじめ説明されるのが一般的です。葬祭業者が立て替えて渡し、後で生産することも多いようです。そうでない場合は、世話役に渡してもらうように預けておきます。

心づけは白い封筒に入れ、表書きを「御礼」「謝礼」とします。渡すのは、霊柩車、ハイヤーなどの運転手、火葬場の係員など。

社葬・団体葬

故人の所属していた会社や団体が主催して行う葬儀を「社葬」あるいは「団体葬」といいます。

多くは会社や団体の最高責任者やそれに準じた功績者、また仕事上の災害事故で亡くなった者などで、特に法律上の規定はありません。会社から葬儀の申し出があったときには、喪主、遺族は葬儀の中心として列席することになります。社葬や団体葬に同意した場合、規模も大きくなり故人と十分な別れができないため、遺族は事前に密葬を行なっておくケースもあります。

密葬の費用は遺族が持ちますが、社葬や団体葬の場合は主催者側が支払います。なお、香典は喪家に渡されますが、後日の香典返しや法要の案内など範囲や引継ぎに関しては、遺族と主催者側で事前によく相談しておくとよいでしょう。

社葬や団体葬は、喪主と確認しながら葬儀委員会が日取り、場所、予算などを決めて開催。

社葬や団体葬を行うことが決定すると、早々に葬儀委員会が設置されます。委員会では葬儀の日取りや場所、予算、葬儀委員長などが決められ、委員長には社長や会長などトップクラスの重役が。また、場合によっては業界団体の会長・理事長など外部の方を迎えることもあります。

葬儀委員会はまず、遺族に葬儀開催の申し出と内容を説明し了解を得ます。そのときに、遺族の要望や密葬の日程などを確認し、それにそった葬儀になるようによく話し合うことが大切です。

葬儀・告別式の日取りは、ハガキや新聞広告で各方面に通知し、文面には、日時や会場と主催する会社や団体名、喪主、葬儀委員長の名を列記。また、香典や供物、供花を辞退するときは、あらかじめお断わり文も明記します。

社葬、団体葬は、規模が大きく公的な意味を持つ葬儀なので、葬儀者や会場の選定にも注意し、決定したら会場の下見や打ち合わせを行います。

「社葬費」が会社の経費として認められた場合は、相続税の課税額も違って来ます。

葬儀費用を社葬費として計上するかどうかで相続税は異なります。会社が社葬費として計上した場合、福利厚生費としての支払と認められます。しかし、社葬費として計上する場合には、死亡から葬儀までの間、社葬に関する議事録の作成が必要。議事録がないと、領収証などがあっても税務署の判断で会社の経費と認められない場合もあります。

社葬費として認められる範囲は

  • 式場の使用料
  • 僧侶への謝礼
  • 葬儀者への支払い
  • 通夜、葬儀に必要な飲食費
  • 車代
  • 事務通信費などの雑費

また、社葬にかかった経費が過大であったり、戒名や香典返し、墓地、墓石、法事などの葬儀に含まれない費用を会社が支払った場合には、故人への退職金や賞与とみなされるケースがありますので、慎重に対処しましょう。

社葬や団体葬を行っても、その後の法要には会社は関与しないのが一般的

当日の席次は、祭壇に向かって右側の最前列から喪主、遺族、近親者、親族を、左側には葬儀委員長、来賓などを配します。

葬儀後は、会葬御礼の礼状を発送し、新聞広告を載せた場合は会葬御礼の広告を手配。受付係と会計係は香典の集計と芳名帳を整理し、葬儀委員長の立会いのもとに遺族に渡します。

葬儀でお世話になった方々には、葬儀委員長と遺族の代表がお礼の挨拶に伺うことが多いようです。その際には礼金を包む必要はなく、お茶など不祝儀向きの品物がふさわしいでしょう。

社葬後の法要では、会社が関与しないのが一般的。しかし、四十九日と一周忌には会社側から代表者が参列することもあります。

社葬・団体葬での実行準備

  • 葬儀委員長
    会葬礼と挨拶。
  • 葬儀副委員長、葬儀委員、葬儀運営委員長
    会葬者の応対、来賓の応対。
  • 広報係
    通知状、新聞広告、会葬礼状、弔辞文案作成、弔電整理。
  • 進行係
    葬儀・告別式の進行作成。式次第、席次作成。司式者との打ち合わせ。当日の進行、連絡、司会。
  • 設営係
    会場、祭壇の飾り付け管理。会葬者席の準備、受付、テントの設営など。
  • 受付係
    通夜、葬儀の受付準備と受付。会葬者名簿、香典の管理、整理。
  • 供花係
    供物や供花の受付と管理。会場に設置するときの位置の管理。氏名・会社名のチェック。
  • 接待係
    司式者、遺族、莉品、会葬者の接待と案内。各係の食事や飲み物の用意。
  • 調達係
    必要な文具類、飲食物、会葬返礼品などの注文から管理まで。
  • 交通係
    当日の会葬者道順の確認、案内札の作成。会葬者、葬儀関係者、物品搬入用の駐車場確保。当日の道・駐車場案内。道路使用許可の提出。
  • 配車係
    司式者、遺族、来賓、葬儀委員などの送迎車、会葬者の車の手配。
  • 会計係
    現金の管理、諸経費、仮払いなどの出納など。

今までの葬儀とは異なるスタイル

故人へのお別れの会「偲ぶ会」を行うケースも

ジミ葬などが話題になっている今の時代背景からか、「故人を偲ぶ会」という形で故人とのお別れを行う方も増えつつあります。もちろん、これを葬儀の代わりとして行う場合もありますが、葬儀を別に行なった後に日を改めて行われる場合もあります。

「偲ぶ会」は普通、故人とゆかりの深かったごく親しい人たちの間で、自宅や小さな場所を使ってささやかに行われます。ですから、費用もさほどかかりません。その席に必ず遺族がいなければならないというものではありませんが、たいてい遺族の許可を得て行います。亡くなられてから少し日をおいて行うため、さまざまな手続きだけでなく、気持ちの上でも遺族の方が多少落ち着かれてからできるというメリットもあります。

内容は、キリスト教式の記念式を思い浮かべていただけると、わかりやすいかと思いますが、その記念式のように、時には食事などをしながら思い出話をして故人を偲びます。

一般的な葬儀とは違い、読経や焼香など一切の宗教的なものやセレモニー、こうしなければならないといった決まりはありません。内容は故人の好みや遺族、会を行う側の意向によって自由に決めることができます。

実際にも、遺影の代わりとしてとても明るい表情のスナップ写真をそのまま使っていたり、お酒が好きだった故人のために皆でお酒で献盃したれりと内容はさまぎまです。場の雰囲気も悲しみに浸るというよりは、まるで故人がその場に同席しているかのような感じで過ごすので、従来の葬儀とは全く異なる印象です。

決まりはないとはいっても、身だしなみはやはり正式な喪服に準じる服装で出席します。葬儀よりややフランクにはなりますが、「故人を偲ぶ会」であるということを念頭においた平服であればかまいません。

会を開く場合には、ごく限られた人数で執り行うという性質上、後日、「私も呼んでほしかった」というような形で支障をきたすことのないよう、案内する人の範囲には特に気を配りたいものです。

「故人を偲ぶ会」についてはこれまでにお話した通りですが、一般的な葬儀と比べると、いずれも一長一短があるといえます。一般の葬儀の場合には、たとえ遺族が知らない間柄の人でも参列することができますが、「偲ぶ会」の場合にはそういった方々は、参列の機会を失うことになります。より気持ちの伝わるものですが、仕事上のお付き合いの多い男性が亡くなられた場合、「偲ぶ会」だけを執り行うというのは難しいという現状も事実です。しかし、新しい別れの形としてこれからの成り行きに注目したいものです。